神さまのブログ【完結】

ライトなラノベにエントリーしてみた新城館です。 なんとか完走。星空が文字列に見えちゃう人の話です。

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僕の眼には、星空が文字列に見える。

星の一つ一つがランダムな文字となり、空に散らばっている訳ではない。

ちゃんと一つの文章として、整列し、成立しているものとして見えるのだ。

その文字列が、苦手な英語の参考書とかであったならば僕の英語力も向上し、
僕の将来にはインターナショナルな明るい人生ライフが待っていた事だろう。

……いや、その前にノイローゼになるわ。そっちの方が無理っぽい。

もちろん僕の目に映る星空は、参考書などではなく、世間を知れる新聞でもなく、
タメになる小説でもなければ、ましてやマンガでもない。


ブログだ。

いやおそらくブログなんだと思う。
しかもかなりスイーツ(笑)な内容だ。
 

黒地の空に星の光で書かれているその文字列は、
毎晩書き換わり、
今日も僕の夜空を浸食する。
 

『今日ゎ噂のあっぷるパイもらっちゃいましたぁ★ 
 はっ!Σ(=゚ω゚=;)ワタシ食べてばっかり?!』

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季節は夏。

未だ茹だるような暑さが続く9月中旬。

そんな残暑の只中であっても、完全に日が落ちてしまえば、
心地良い涼風が抜けてゆき、木々の声がそれを演出する。

今日はまさに晴天だった。
この森を抜ければ、本来は満天の星空が広がっていることだろう。

懐中電灯の光を頼りに、運動不足にはやや辛い坂道を登り終えた僕は、
小さな達成感を感じながら、目の前に広がる夜景を眺める。



『今日ゎ、チョコクロワッサン食べたョ(*´Д`*)』


目の前に広がるのは星海ではなく、妙にキャピついた字面だ。
あの日以来、これが僕の目に映る星空だった。

「どーでもいいわ」

誰にでもない呟きが、虚しく夜空に響いた。

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